2016年12月13日火曜日

2016年の漢字「金」の起源と由来 2012年にもやはり「今年の漢字」として選ばれている。この間、日本人の精神構造に進歩はいかに?


2016年今年の漢字として発表されたのが、「金」であった。しかもその理由の一つに、オリンピックで金メダルの数が過去最多ということであった。この「金」という字は2012年にも同じく「今年の漢字」として選ばれ、清水寺の管長の揮毫を受けている。そりゃ同じ漢字が選ばれる事だってあろうが、あまり進歩がないとつい思ってしまうのは私だけだろうか?。
***********(以下2012年投稿分)************************************
  清水寺の管長による今年の漢字の選定結果は「金」である。今年はオリンピックのメダル数が史上最高であったこともこの漢字が選ばれた理由の一つだったらしい。多けりゃいいというものではないが、この場合は素直に喜びたい。
 また今年はデフレスパイラルに嵌ってしまい抜け出せなかった。
 「金」という漢字は「かね」とも読む。デフレということは貨幣価値が高まったということでもある。これからはインフレ促進ということで、物価がどんどん上昇し、貧富の差がさらに広がり、一部の金持ちの踏み台に自ら置かなければならない始まりの年でもある惧れもある。
 今年の漢字の示すキーワードで来年を見越す時、この「金」という漢字の成り立ちをもう一度振り返って見るのもいい。

引用 「汉字密码」(P774,唐汉,学林出版社)

金は古代にあっては銅のことを称していた
 金は古代にあっては銅のことを称していた。その後金属類の総称となり、最後にはやっと専ら黄金の名前となった。




金は土(鉱石のこと)の中から冶煉で出来たことを示している

 甲骨文字の「金」の字は上下部の繋がった構造となっている。下辺は「火」であり、火で熔煉を表した。上部の記号は古文の「今」の字で、男子の性行為の射精を表す。また銅液の流出を表し、また貴重だということを示している。金文の「金」には二つの書き方があり、一つは甲骨文を受け継ぎ、下部は火から出来ており、また別の書き方では土から出来ている。 金は即ち土(鉱石のことを示しているが)の中から冶煉で出来たことを示している。


「今」と「土」と二つの点から出来た会意文字

 造りの二つの小さい点は銅で出来た鍵盤のキー(即ち上古の「呂」:音楽上のキー)である。小篆はこの関係から、「今」と「土」と二つの点から出来た会意文字で、楷書では「金」と書く。 金の字の構造は、本来上古時代の火煉鋼から来るものだ。もとより「金」の字の本義は「銅」であり、青銅の銘文の中で「吉金、赤金、美金」などから分かる。この中の「金」は全て銅を指している。


「銅」は鋼や黄金まで貨幣に用いられた。だから「金」は貨幣をさす


 銅は上古の時期は金属の中で使用量が最も多く、その様とも広範囲にわたっていた。だから「金」は一般的に金属を示すのに用いられた。「悪金」の如く、一部鉄を指し、「錫金」は錫を指す。
 無論鋼や黄金まで古代社会ではかつて貨幣に用いられた。だから「金」は貨幣のこととしても用いられた。現金、基金、奨金などである。黄金は金属中最も貴重なものである。


「金」は造字構造要件の中で「類符」

 「金」は造字構造要件の中で「類符」(類を示す符号)となった。

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